乙女新党が昨日7月5日、東京・赤坂BLITZにてワンマンライブ「キミとピーカン☆NATSU宣言っ!!!」を開催した。

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ちょうど1年前の2014年7月5日に行われたワンマンライブ「乙女新党 3rdワンマンライブ~卒業 そして始まりのうた~」でオリジナルメンバーの葵わかなと荒川ちかが卒業し、同時に新メンバーの相原まり、緒方真優、其原有沙、長谷川愛里を加えた現体制に生まれ変わった乙女新党。節目の日に過去最大規模のワンマンに挑むこととなった彼女たちだが、会場は応援に駆けつけた“党員”(ファンの総称)で2階席まで埋め尽くされた。

ライブは6人体制となって最初のシングル「ビバ!乙女の大冒険っ!!」で幕開け。ステージを所狭しと駆け回りながら歌う6人に、党員から大きな声援が送られる。リーダー高橋優里花はフロア全体を見渡して「今日はこんなにたくさん来てくれてありがとうございます! 最後まで楽しんでください!」と元気に挨拶。高橋とともにオリジナルメンバーとしてグループを支えてきた田尻あやめは「今日は私たちの成長を皆さんに見てほしいです!」と党員に呼びかけた。

「皆さんまだ始まったばかりですよ! もっともっと盛り上がってくれますか!」という緒方の煽りから、6人は「ボクだけの世界」「凸凹解決せんせーしょん」の2曲を畳みかけ、一旦ステージ袖へ。するとステージ上のスクリーンに「あれからちょうど1年……成長した乙女新党に事件が起きた!」というテロップが投影される。再度登場した6人は唐突にコントじみた芝居を始め、高橋がリーダーであることに疑問を感じたメンバーの発案から、誰が一番リーダーにふさわしいかを投票で決めることに。それぞれ自身が考える「リーダーに必要なこと」を発表し立候補するも、現リーダー高橋は「リーダーに必要なこと……なんだろう。1年間リーダーってなんだろうって考えてたんだけど、やっぱりわかんなかった。だからせめて、乙女新党のことを誰よりも一番好きでいようって決めたんだ。でも、それだけ。私には気持ちしかないから……」とか弱くつぶやく。結果、なぜかこの場を取り仕切る“先生”長谷川の鶴の一声で、リーダーはやはり高橋に決定した。

ほっこりするコントの流れから「とりことりことりこ」「乙女の365日」の2曲を披露した彼女たちは、コントの舞台裏をひとしきり明かすと、「サクラカウントダウン」を歌って再度ステージ袖へと戻っていく。次にスクリーンに映されたのは、7月4日のライブ前夜の様子だ。張り切って徹夜でリハーサルに挑んだ6人が目を覚ますと、時間はライブの開演時刻。慌てるメンバーをよそに、長谷川は「愛里……時間、戻せるよ?」と奇妙なことを言い出す。長谷川が謎の能力を使って時間を巻き戻すのに成功したが、そこはまだTBS系列で「ザ・ベストテン」が放送されていた時代。昭和の赤坂にワープしてしまった6人は、どさくさで「ザ・ベストテン」に出演することに。高橋、田尻、相原はキャンディーズ「暑中お見舞い申し上げます」、緒方と長谷川はピンク・レディー「渚のシンドバッド」、其原は松田聖子「夏の扉」のカバーを披露した。唐突なSFコントからの歌謡ポップスカバー3連発に場内は大盛り上がり。歌われた楽曲はいずれも6人が生まれる前の楽曲で、中には今回初めてこのカバー曲について知ったメンバーもいたという。

後半戦はライブのタイトルにも冠された最新シングル「キミとピーカン☆NATSU宣言っ!!!」からスタートし、「もうそう★こうかんにっき」「2学期デビュー大作戦!!」「ときめき☆パラドックス」とアッパーな楽曲が続いた。そして最後の1曲を残し、6人はそれぞれこのライブに込めた思いを語っていく。緒方は「今日でアイドルになって1年になるんですけど、ずっと憧れていたアイドルになれて、こんな大きなステージに1年で立てるなんて思ってもいませんでした」と感慨深く語り、「1年前は自己紹介するだけで心臓が飛び出るほど恥ずかしかった」という長谷川も堂々とした表情で「もっと大きなステージに立ちたいと強く思いました」とコメント。其原は「1年間アイドルやってきて、本当にアイドルでよかったなって思います。乙女新党の夢は武道館に行くことなんですけども、それを夢だけでは終わらせたくありません。夢を実現できるように6人で力を合わせていきますので皆さん付いてきてください!」と力強く宣言した。

田尻は「赤坂BLITZが決まったときは、うれしかったんですけど、正直このままでいいのかなって考えていて。みんなでがんばろうって思ってたのに、私だけずっと不安で……。逃げちゃおうかとも思ったし、みんなで赤坂BLITZについて話し合ってぶつかったりもしたけど、みんなのいろいろな意見が聞けて、私なんでこんなにウジウジしてるのかなって。応援してくれる人がいるのにこんな自分じゃいけない、ここで逃げちゃいけないって思ったんですよ」と心情を吐露。そして「この6人になって本当によかったなって今日改めて思いました。赤坂BLITZが成功すれば何か変わるだろうと思っていたら、変わったのは私の気持ちでした。この6人でもっと上に行きたいと思ったし、本当にこの6人が大好きです」と乙女新党への愛を語ると、党員からは温かい拍手が送られた。相原は田尻の言葉に感極まりつつ「1年前は私のこと誰も知らなかったのに、今はこんなにたくさんの人が応援してくれていて。あやめちゃんが言ってくれたように、赤坂BLITZにあたって話し合いの中でぶつかったりもしたけど、こうやって無事ワンマンライブを終えようとしていることに感謝したいと思います」と涙ながらに語った。

最後にリーダー高橋が「1年前の7月5日にこの6人の乙女新党になって、優里花はリーダーにしていただいたけど、しっかりしてないし、引っ張っていけるのか心配で。優里花は注意とかできないから、みんなで話し合ったときも『優里花はしっかり言ってほしい』って言われたりして、ああダメかなあって……。優里花も逃げ出したくなったりもしたけど、こうやってワンマンライブを行って、自分のことを応援してくれる人がたくさんいるのもわかるし、こんな自分でも応援してくれる人がいるんだからがんばろうって思います。この6人が優里花も大好きです。党員さんのことも本当に本当に大好きです!」と締めくくると、6人は最後にグループのテーマソングとも言えるナンバー「新・乙女新党のうた」を熱唱。「以上、乙女新党でした!!」と元気に挨拶してステージを去った。

ほどなく上がった盛大なアンコールを受け、もう1度ステージに立った6人は「わんだほーにゃんだほー」をパフォーマンス。さらにもう1曲を歌おうとすると、スクリーンに突然「特報」の2文字が浮かび上がる。驚きうろたえるメンバーをよそに、スクリーンに登場した謎の男“ともだち K”は「ワンマンライブを大成功に終えたところで、新たな試練を与えようと思う」と、年内に東名阪3都市を回るライブツアーの開催が決定したことを明かした。突然の発表に驚きつつも大喜びするメンバーだったが、田尻だけは「ねえねえ、トウメイカン……?」と“東名阪”が何を指すのか、さらには「いつもの(リリースイベント)とは違うの?」とツアーがなんなのかもわからない様子。メンバーからの説明を受けて理解した田尻は「いつも(地方に)行くときに『ワンマンライブやってください!』って言われて『やりますやります』って答えてたけど、有言実行ってやつだね!」と改めて笑顔を見せた。高橋は「今日7月5日はとてもいい日になりました。来年の7月5日も楽しみだね! そんな感じでもういっちょ、歌いたいと思いまーす!」と仕切り直し、全員で「せーの、お受験ロッケンロール!!」と声をあわせて「お受験ロッケンロール」を元気いっぱいに披露した。

なお今回のワンマンは映像収録が行われており、昨年12月の東京・TSUTAYA O-WEST公演とあわせた2枚組ライブDVD「乙女新党 第二幕 ~GROWING UP~」として9月16日にリリースされる。

※記事初出時、一部アーティスト名にて誤解を与える表記がありました。訂正してお詫びいたします。

乙女新党ワンマンライブ キミとピーカン☆NATSU宣言っ!!!
2015年7月5日 赤坂BLITZ セットリスト
01. ビバ!乙女の大冒険っ!!
02. ボクだけの世界
03. 凸凹解決せんせーしょん / あやめと優里花 from 乙女新党
04. とりことりことりこ
05. 乙女の365日
06. サクラカウントダウン
07. 暑中お見舞い申し上げます / 高橋優里花、田尻あやめ、相原まり
08. 渚のシンドバッド / 緒方真優、長谷川愛里
09. 夏の扉 / 其原有沙
10. キミとピーカン☆NATSU宣言っ!!!
11. もうそう★こうかんにっき
12. 2学期デビュー大作戦!!
13. ときめき☆パラドックス
14. 新・乙女新党のうた
<アンコール>
15. わんだほーにゃんだほー
16. お受験ロッケンロール